ジャズを歌う人(演奏する人も)はLead Sheetというセッション用の譜面が必需品です。特に原曲のキーで歌わないシンガーはセッションやライブの時自分のキーのLead Sheetは欠かさない存在です。

では、Lead Sheetはなんでしょう?Wikipediaには「メロディ和音歌詞という基本的な部分のみを取り出して紙などに書きあらわす記譜法の一種」って書いてあります。
下の画像を見るとその要素が全部入ってます。和音はコードで表記します。これが共通の要素でリピート記号なども含まれてます。

Lead-sheet-wikipedia.svg
By ParadoxianOwn work, CC BY-SA 3.0, Link

こういう譜面を一からもちろんうって作っても全然問題ないですが、以前の投稿に書いてあるようにネットを通してダウンロードする方法が楽かもしれません。しかしほしい曲が全部登録されてないはずなので自分が作れるようになるのが理想です。

でも、理想はおいておいて作る前に自分のキーにあうキーを決めないといけないと思います。
例えばAll of meの場合男性は原曲のキー「C」で問題ないですが、女性の場合「F」か「G」です。こうセッションとかでよく歌われてる曲は大体このキーというのを覚えてるミュージシャンも多いから教えてもらうのもいいですが、人の声帯はそれぞれ出せる音域は違うはずなので自分で把握できるようにした方がいいです。

まず自分の音域を分かるのが第一です。自分の音域が分ったら歌ってみなくても原曲の譜面を見るだけでどの位下げるか上げるかがわかってきます。
自分の音域を確かめを方法としてはどこまで音がちゃんと出るか確かめてみるところから初めてもいいですが、普通の発声でいけた音程が歌うときにはちゃんと出ない場合が屡々ありますので次のステップでやってみたらどうでしょうか?

  1. ドレミファソラシドで音程を移動させながら大体の音域を把握する
  2. 一番自信のある無難な曲を選んで自分の音域の一番低い音を当てはめて移調して歌ってみる。
    • All of meの場合原曲の一番低い音はE♭(ミ♭)で女性の場合低い音域を持ってる人には正直にイケる範囲です。(ヤニにはちょっと低いです^^;)しかしこの曲って雰囲気が明るいので低音で歌うのがあんまり合わないかもしれません。結局歌える音域でも曲の雰囲気と歌詞の発音によってうまく発声ができないこともあるので原曲のキーで歌えても移調して自分に一番あうキーを探したほうがいいです。以下の画像を見るとAll of me の音域を絵で表現したので画像を見ると理解しやすくなると思います。女性の中で音域が低い人はE♭もいいかもしれません。
    • なぜ音域の高い音を基準にしないかというと人間って高い音は裏声で何となく高いところまで出せますが、低い音は出せる範囲が限られてるのでまずは低い音を基準にして移調してみてから調整していくのが一般的です。

      All of me 音域

      All of me 音域

  3. 原曲キーから一番低い音と一番高い音を上下にスライドさせながら自分の音色に合うキーを決める。
    • ヤニの場合Gも普通にイケますが、フェイクして歌ったりすると結構メロディーよりずっと高い音を選んだりするのでやや低めのキーを選んだ結果Fにしました。
    • 結局発声ができるかどうかも大事ですがジャズなので歌う際に自由度を与えられるキーかどうかも重要です。
    • All of meで言うと一番低い音をA♭にしてみて歌うのに特に問題なかったとします。原曲キー、Cの場合一番低い音がE ♭なのでE ♭からA♭の段階を数えます。数えてみると5つ上に離れてますね。5つ離れてるのが分ったら原曲のキーCから5つ上の音を探します。Cから5つ上だとFですね。だからAll of meを歌うときに一番低い音をA♭したい場合はFに移調して歌えばいいということです。

上の3ステップで大体キーを決められますが、特にジャズの場合#が付いてる譜面は喜ばれないです。^^
♭が付いてるキーがいいと思います。たとえばメジャーだとF(♭1個)、B♭(♭2個)、E♭(♭3個)、A♭(♭4個)、D♭(♭5個)。。。しかし♭5つのD♭まで来るとセッションに行った場合アマチュアミュージシャンに嫌われる場合があります。^^; それか♯1個付いてるGも歓迎されます~^^
人にもよりますが♯2個付いてるDも苦手なミュージシャンがいるのでC(何も付いてない)、G(♯1個)、F(♭1個)、B♭(♭2個)、E♭(♭3個)、A♭(♭4個)の中で何とかするのが一番理想的です。しかしボサノヴァ曲なとは原曲キーがD(♯2個)の場合も結構あるので例外です~^^

分かりやすくするためにキーを一目で確認できる画像を張ります。Circle of fifths
By Just plain BillOwn work, CC BY-SA 3.0, Link

最初は結構かかるかもしれませんが、やっていくうちに譜面見るだけでいけるようになるので練習しましょう!

次回時間あったら動画でわかりやすく説明しようかなぁ~^^

 

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